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ボディ同色のテープを作り、配線を隠す

tips

 おいおいご紹介させていただきますが、レーダー探知機を新しいモデルに更新した際、自分で取り付けたフロント/リアカメラからの画像をスイッチ操作で探知機のモニターに映し出せるようにしました。この時のケーブル処理について、リアは特段の問題なく、モールやピラー内部にうまく隠すことができました。しかし、フロントについてはエンジンルームからドア前部を介して車内へケーブル引き込む箇所がこんなみっともない状態に・・・(写真左)

では、と、同系色のビニールテープでケーブルを覆ってみるも、色の違いが引き立ちさらにみっともない状態に・・・(写真右)。おまけに配線をボディに張り付けるという (想定外の)用途に対しては粘着力が十分ではなく(もともと、配線同士を束ねる用途のために設計されたものですので・・・)、ケーブルがすぐに浮いてきます。こりゃ、使えん・・・。

ケーブルを隠す箇所がなく、むき出しに。
同系色のビニールテープで覆うもかえって目立ち、また粘着力が足りずすぐに浮いてきてしまう結果に。

 どうにかならないのか?
 金属への粘着力で考えると、水回りの補修にも活躍するアルミテープあたりが適していると思います。でも、あのピカピカの色じゃね~・・・。
 んんん??色の問題なら、塗ることで解決できるのでは??

 さっそく、やってみましょう。
 一番の懸念は、テープのアルミ基材と塗料の密着性。ちょっと曲げただけで塗装がボロボロ落ちてこないかという点
 まず、アルミテープの基材表面に紙やすり(私は#1000を用いました)をあて足付け (表面を荒らし、塗料が喰いつきやすくする)、その部分を脱脂します。
 ここにプライマーを乗せるとなおよいと思うのですが、私の持っているのはプラサフ (プラスチック用のサフェーサー(≒プライマー)のみ。これを塗ることに意味があるとは思えませんでしたので、まずは試しに、と、プライマーなしでやってみることにしました。 
!!この記述、大きな勘違い*2でした。文末で訂正しております!

#1000の紙やすりでアルミ基材表面に足付けします。
足付けした表面をうすめ液などで脱脂します。

 マイ塗装ブースで塗装し(写真左)、ボディ同色テープが完成しました(写真右)。

マイ塗装ブースでボディ同色塗料をスプレー。
完成したボディ同色テープとボディ同色スプレー、元のアルミテープ。

 乾燥させたのち、実用性をテストしてみます
 果たして、塗料の密着性は??
 まずは遠慮しながらテープを曲げてみますが、塗料が剥がれ落ちる気配はありません!!
 では、と、思い切ってくしゃくしゃにしてみるも、まったくびくともしません!!
 よし、完成!!これなら使える!!

 自作の同色テープでケーブルを固定すると、こうなります。

 幅広テープで1枚張りしましたので、ケーブルのカーブに合わせて幅広テープを(強引に)曲げた際にしわはできてしまいましたが、私的には十分満足のいくレベルです。
 無理に1枚張りせず、テープを幅方向と垂直にカットし幅の狭いテープを作り、複数枚で貼っていった方が綺麗に貼れそうですね!

 ところで、ボディ等の特定個所にアルミテープを貼付することで走りに効果がある (整流効果を発揮する??)という情報があります。
 私から見るととても信じがたい眉唾な情報に思えるのですが、発信元がトヨタで、定量データと共に報告されているらしい (追って、詳細調査します)こと、Amazon等で販売されているトヨタ純正のアルミテープのレビュー評価が高いことから、試さず無視できるものではありません。今後まずはアルミテープの実証実験を行い、もし効果が体感できたなら、ボディ同色に塗ったアルミテープを貼るようにすれば目立たずよいかもしれませんね!別途、レポートします!

ここで使用した主要材料は、こちらです。

① アルミテープ
どこの製品でも構わないとは思いますが、私は「コロコロ」で定評のニトムズ製品を使用しました。



② Holts カーペイント オーダーカラー BMW A52 スペースグレーM 260ml
私のクルマのカラー番号はA52ですが、皆さんの車両のカラーに合わせたスプレーを調合してもらえます。タッチアップペンで広範囲を塗ることはできず、非常にありがたいアイテムです。


=====
*1 プライマー
接着剤の一種で、例えば金属用プライマーであれば金属と塗料の双方と親和性のよい物質で構成される。金属表面にまずプライマーを塗装し、その上から塗料を乗せることで塗料の密着性が上がり、はがれにくくなる。

*2 大きな勘違い
何か違和感があり調べたところ、この記述には2つの誤りがあることがわかりました。
まず、サフェーサー(≒プライマー)と、両者を近似物として扱ってしまっている点です。プライマーは、上記の通り下地と塗料の密着性を上げるためもの。これに対してサフェーサーは、下地表面の凹凸を埋める表面処理剤であり、通常は塗料との密着性を上げる効果はなく、プライマーとは全くの別の用途に供されるものです。従って、サフェーサーとプライマーがあたかも近似した物であるかを連想させる、「サフェーサー(≒プライマー)」の表現は誤りです。
また、プラサフをプラスチック用のサフェーサーと記述しておりますが、これは誤りです。プラサフはプライマー/サフェーサーの略語で、プライマー効果も併せ持つサフェーサーの意味です。これまではプライマーとサフェーサーの効用は別個で、表面凹凸を埋めるためのサフェーサーを塗った上からプライマーと塗料の密着性を上げるためのプライマーを塗っておりましたが、これらの機能を併せ持つプラサフが開発されたため、被塗装面にプラサフを吹くだけで塗装準備が整うようになりました。
上記勘違いから「金属にプラサフを塗っても意味がない」と書きましたがこれは誤りで、「金属にプラサフを塗る意味は大いにある」が正です。お詫び申し上げます。

今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!

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