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長野県小布施町 -秋におすすめ、栗と北斎の街-

名所旧跡・街
2020.10 栗と北斎の街、小布施で。

 私の好きなもののひとつに浮世絵があり、信州 小布施が葛飾北斎に縁ある場所で、北斎館なる美術館があることは知っていました。しかし、栗で有名な地であることはこれまで知りませんでした。おそらく、これまでに訪ねたのが栗の季節ではなかったからだと思います。

 秋口に信州を訪れる機会を得て、ここぞとばかりに小布施に立ち寄ることにしました。カーナビに「北斎館」をセットし向かうと、目的地付近で急に綺麗な街並みが現れ、ところどころに人、人、人の行列が。行列の頭上には必ず「栗」の文字を含む看板があり、小布施が栗の一大産地であることを初めて知ったわけです。街に入って最初に目に入った行列が、こちら「福栗焼き」さん。薄皮の中に甘みを抑えた栗餡と丸ごとの栗を閉じ込めたお菓子で著名な店だそうです。この街に滞在している時間中で行列が絶えることはなく、残念ながら賞味することはできませんでした。

 福栗焼きさん以外にも、栗を名物とする手土産屋の前にはどこも行列が。
 対照的だったのは、手土産ではなく店舗内で栗スイーツを楽しめるお店には行列が一切なかったこと。なぜなのか?答えはカンタンです。コロナ禍に配慮し、どのお店もオンラインでの予約に限定していたからでした。ただし、朝の9時の時点で、どのお店も「本日分はすでに完売しました」となっていました。栗を楽しみに小布施を訪れる際は、事前にお気に入りのお店を特定し、ネットで予約をしておかねばなりませんね。

 街を歩いていると、とてもよさそうな雑貨屋さんを見つけました。「自在屋」さん。信州産のみならず、国内外の民芸品が所狭しと並べられています。どの品もセンスが良く、また値段も手ごろなものが多いです。旅の思い出を求めに、ぜひお立ち寄りください。

 そして、私のお目当ての北斎館
 この時は、生誕260年記念として「北斎 -視覚のマジック-」なる企画展が開催されていました。この様子については、別のページでご紹介します。大満足の美術館でした。

 北斎館を堪能して裏通りを歩くと、高井鴻山記念館なる資料館が目に入りました。なにやらステキなポスターまで

 今回小布施を訪れて初めて知ったのですが、高井鴻山なる人物は江戸時代の儒学者、浮世絵師だそうです。高井家は鴻山から数えて6世代前に始まる酒造業で財を築いた小布施の名士で、祖父の代、また鴻山の代で起こった天明、天保の大飢饉では蔵を開放し、近隣住民を救済した篤志家でもあります。
 ただし、鴻山自身は金勘定に疎く商売は兄弟に任せきり。自身はもっぱら学問と文化の人、その甲斐あって葛飾北斎をはじめとした江戸の著名人と親交を得ることになり、当節の学問、文化を小布施に残しました。なかでも北斎との親交はひときわで、北斎を師と仰ぎ、北斎のためのアトリエまで準備し、彼を迎えました。この頃の江戸では度重なる飢饉を背景に浮世絵、歌舞伎をはじめとした芸術に幕府の強い規制がかかったことから、北斎は80歳を超えていたにもかかわらず四度も鴻山を頼り小布施に滞在し、数多くの名作をこの地に残すことになりました。これが、今日の北斎館の基礎になったのです。
 なお、北斎が小布施を訪れる際に娘の応為を伴うこともありましたが、彼と彼女、そして鴻山自身の絵画、書簡を展示したのが今回の企画展です。
 本記念館では、蔵の他に高井家の邸宅を見学することもできます。2階建ての豪奢な邸宅で、窓からの眺めも格別です。

 こちらに、高井鴻山記念館のパンフレットへのリンクを示します。こちらによれば、彼は晩年 妖怪画に没頭したとのこと。妖怪画は私の好きなジャンルのひとつ、ぜひ鑑賞したいものです。

 昼に、生そば朝日屋さんで蕎麦を食べました。ネットの情報によれば、昔からある町のおそば屋さんで、大盛はその量が強烈だとのこと。天婦羅もり蕎麦を注文しました。ええ、もちろん大盛です。

噂通りの大盛・・・。ちょっとタイヘンでした・・・・。
栗のスイーツを食べてきた、あるいはこれから食べようとされる方には、普通盛りを強くおすすめします(笑)。

 駅の方に向かって散策すると、こんなステキな図書館が。
 私は図書館が大好きで、新しい街を訪れた際は時間の許す限り図書館に寄りその地ならではの書籍を探すことにしていますが、都道府県立の図書館よりも市町村立のそれの方が建物、蔵書ともにはるかに立派なことが多いです。詳しいことは知りませんが、これら図書館で役割を変えているのか、あるいは予算の付き方がかなり違うのでしょうか。私が訪れた各地の図書館の番付は、別の機会にご紹介する予定です。

 日本のあかり博物館、古陶器コレクション・了庵、おぶせミュージアム中島千波館、小布施町歴史民俗資料館等々、時間の都合で訪れることのできなかった各所に名残を残しながら、小布施町を後にしました。

 また来年、栗の時期 (9月から10月下旬)に必ず再訪します。
 今度は、事前にお気に入りの栗スイーツのお店を見つけ、ネット予約をしたうえで。

 栗の街だと知って小布施の道を駆けると、そこかしこに栗の木が植えられ、今がまさに旬、たわわに実をつけているのが目に入りました。時折、リンゴやブドウの木もちらほら。さすが、信州。

高井鴻山記念館の基本情報
所在地: 長野県上高井郡小布施町小布施805-1
開館時間・休館日: 09:00-17:00 ・ 12月31日ほか休館
観覧料: 300円 (特別展の場合は、別途)
URL: https://www.town.obuse.nagano.jp/site/takaikouzan/about/
駐車場: 市営駐車場を利用
見どころ: 高井鴻山の手による画、邸宅

今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!

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