日当山温泉、これは「ひなたやまおんせん」、と読みます。
読み方がわかったのは、現地に到着し、ローマ字付きの看板を目にしたときです。
どうりで・・・。
レンタカーのナビに「にっとうやまおんせん」と入力しても何もヒットしなかった理由がようやくわかりました。
ここは鹿児島空港から車で約20分、霧島温泉郷の入口にあたるロケーションで、あの西郷どん(地元では、「せごどん」と読むようです)が最も愛した温泉場の一つだそうです。
それから、ここはかの坂本龍馬が妻おりょうとの新婚旅行で立ち寄った温泉場でもあります。ちなみに、当時は新婚旅行という習慣はなく、この坂本龍馬夫妻の旅が日本初の新婚旅行だそうです。
小さな町のあちこちに、すでに遠くなりつつある昭和の憧憬が残っています。
ここ日当山温泉でもっとも有名な立ち寄り湯はこちらの西郷どんの湯で、おもろいさんはじめ、多くの湯の先輩たちが足跡を残されています。

実は私、こちらの1泊1700円という西郷どん湯温泉旅館に泊まりたかったのですが、電話で確認すると現在は鹿児島県在住の方のみを受け入れられているとのこと。ご時世なので、仕方ありません。
こちら、日当山温泉センターに電話を入れると、他県の方でも大歓迎です、と受け入れていただきました。聞けば、他県から長期出張してくる工事の方々を受け入れられることが多いようです。
入り口には、もう不動車となっていましたが、激シブのDimler Double Sixが。バブルの頃の80年代にちらほらと見かけた、V型12気筒を搭載した超高級サルーンです。これに乗っていらしたオヤジさんに話を聞くと、巷で噂されるほどは故障はせず、往時はこれで九州中を走り回られたそうです。それでも、修理費の総額は車両代金の半額程(600~700万円くらい?)、最後はオーバーヒートでエンジンが焼き付き不動車になったとのこと。
さらにオヤジさんに話を聞けば、ここ日当山はバブルの影響もさほど受けずに、昔から地元の方々に愛され守られてきた温泉地で、それは温泉地の真ん中を流れる天降川の向こう岸に行くとよくわかるよ、とのこと。
この日はこの宿の湯を愉しむこととして、日当山温泉巡りは明日としましょう。
手入れされた廊下を進み、部屋に入ります。8畳ほどでしょうか、比較的大きな間取りです。
源泉かけ流しの看板に偽りはありません。ドバドバと溢れた湯が、また大地に還っていく様子が見られます。湯はトロトロで、美人湯系です。温度は40℃ちょっとくらいかな、熱くも温くもなく、いつまでも入っていられる温度です。
この日の晩酌は、妙見温泉のご案内でご紹介した田代鮮魚店の鰻がメインです。それに、菜の花の辛し和えと、鳥刺しです。
妙見温泉、田代鮮魚店については、こちらをご参照ください。

鰻は、活きのものを捌いて焼いてもらったのですが、これで1900円。田代鮮魚店の鰻は安くて旨いという評判がよくわかりました。江戸前の背開きで、おそらく蒸しも入っているのだと思います、ふっくらとした仕上がりでした。最近の鰻は一流店でも薄っぺらな身のものがが散見されますが、ここの鰻の身はシッカリ厚いです。
田代鮮魚店でいただいた、鰻の温め方の解説書です。ぜひご参考ください。
さて翌朝、さっそく川向うに向かいます。
そこには、「家族湯」という、私にはまったくなじみのなかった形態の温泉スタイルが拡がっていました。施設に湯部屋が並んでおり、一部屋いくらという料金で、一人ででも、複数人ででも温泉を楽しんでください、というスタイルです。もう、温泉を楽しむというよりは、完全に自分ちのお風呂感覚で、温泉が地域の共有財産として昔から根付いているんだなと、肌で実感できました。
家族風呂も多いのですが、共同湯だってたくさんあります。
あとで知ったのですが、こちらの風情ある吉田温泉は湯治宿でもあるようです。料金もリーズナブルです。

私好みの共同湯を見つけました!
その名も、千石温泉です。

ここの温泉は浴用だけでなく飲用でも効能が高いようで、飲用温泉販売のためのボトリング工場が近くにありました。
入浴料は、150円。温泉の入口では、立派なネギが100円で販売されていました。脱衣室のターコイズ・ブルーがいいですね!
湯船は、このような様子です。44℃の源泉が注がれる浴槽と、仕切られた別の浴槽があります。源泉浴槽は若干熱めですが、もう一つは温め。皆さん、湯船の中で半分眠ったようになっています。
源泉を飲んでみましたが、さすがに商売になるだけあってなかなかの美味!皆さん、帰りには源泉をペットボトルに数本汲んで帰られるようです。
おや、この千石温泉、アパート経営もされているのですね!浴場の2階部分でしょうか?この温泉に毎日数回浸かり、この温泉水で割った焼酎や仕込んだ食べ物を呑み喰いしてれば、いつまでも生きていられそうですね。
ほか、日当山温泉地内には、この日は休みでしたが、かわいらしい宇気母智命神を隣に控えた山野温泉や大型浴場の富士乃湯などの共同湯が。裏通りをちょっと散歩すれば、味わい深い源泉かけ流し浴場がいくらでも見つかりそうです。
日当山温泉には、今回私が泊まった日当山温泉センターや西郷どん湯温泉旅館センター、吉田温泉のような湯治をベースとした宿泊施設ばかりでなく、こしかの温泉や優湯庵といった中位旅館もあります。
さらに、明翠や清姫といった高級旅館もあります。
かの霧島温泉郷の入口ということもあり、宿泊地のメイン候補にはなりにくいかもしれません。だからこそ、こうした昔ながらの雰囲気、地元の人たちの温泉愛が今も綿々と引き継がれているのかもしれません。
鹿児島空港からは、クルマで20分程度の距離にあります。翌朝の飛行機が早いような場合、ぜひここ日当山温泉を宿泊先候補に入れられてはいかがでしょうか。
今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!
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