城崎温泉、出石の街には、もうすでに三度訪れています。
いずれもまちなみが非常にきれいだということが特徴で、まちかどについての記憶は鮮明に残っています。
しかしながら、城崎温泉の「お湯」に関わる記憶というか思い出がほとんど残っておらず、このところ温泉の湯に開眼した身としては是非に確かめたい、それが今回の再訪の意図になります。
城崎温泉は兵庫県豊岡市に位置する温泉で、有馬、温泉津と並ぶ兵庫県の代表的な温泉です。大正の頃には志賀直哉が3週間ほど逗留し、「城の崎にて」なる小説を執筆したことはつとに有名です。
城崎についたら早々に呑み歩きたいので、クルマは宿に止めてしまいましょう
駅前通りを歩くと酒屋がいくつもありますので、地の酒を買って呑み始めます。たまに呑む熱燗も、いいものです。この季節、屋外でビールを呑もうという気が起きません(笑)。
城崎で有名な魚屋、「おけしょう鮮魚」さん。夕方までの時間は購入した魚を調理してもらい、2Fの食堂で食べることができるようです。私は、つまみをここで買いました。
川沿いの道を、温泉寺の方に向かっていきます。この通りには、外湯が多く立ち並びます。
エエエエエッ???
伝統あるこの建物の湯、こんなファンシーな名前ではなかったはずなのですが???
しかも、この湯の由来は「その昔、パンダが足の傷を癒していたことから発見されたと言われる」とのこと!!
エッ??日本に固有のパンダなんていたっけ??
それに、城崎温泉はコウノトリが足の傷を癒していたことから発見された、と認識してたのですが・・・
中をちょっと覗くと、かわいいちびっこ達が走り回っていました。
この日は大人は入れないとのこと。なんだか狐につままれてしまったようです。
まだ、そんなに呑んでないんだけどな~。
温泉寺に到着。ビールと温泉卵を楽しみましょう!
温泉卵場に設置されていた玉子割り機が、秀逸でした!
前回訪問したときにあったのはハサミ状のもので、これはゼンゼンダメだった・・・。
ハサミの柄を握ると卵表面で刃が滑りハサミ全体が上方に向かってしまうので、オリャッとばかりに押さえつけたら、卵は無残にもぐちゃぐちゃに・・・・。周りのガイジンさんが爆笑しながら、バシャバシャと私と卵の写真を撮っていましたとさ・・・。国際親善の一助になったでしょうか (涙)。
この秀逸なグッズ、よく売れているようです。温泉卵だけでなく、生卵を割るにもエッグクラフトをするのにも。
こんなタイプもあるようです。これも、使いやすそうですね。
ちなみに、以前の訪問時に設置されていたものは、こちら。私には使いにくいものでしたが、Amazonレビューももう一つ・・・
源泉の汲み上げ場に、看板がありました。
湯の湧出量は、思った以上に少ないようです。調べれば、城崎温泉では昭和47年から温泉水を集中管理・集中配湯するようになったそうです。複数の泉源から湧出した温泉水をタンクで混合しそれをループ状の地下埋設管で各旅館等に配給しているとのこと。とすれば、どの旅館宿の立ち寄り湯で湯につかっても、泉質はすべて同一ということになりそうですね。限りある温泉資源の活用のため、泉質の違いではなく、各旅館、各立ち寄り湯の湯殿の意匠の差などを楽しむように考案された方式なのでしょう。よくよく見れば、どの立ち寄り湯にもジャグジー風の循環装置があり、源泉かけ流しではないようです。
温泉の楽しみ方はたくさんありますが、城崎温泉ではその独特の雰囲気や蟹等の日本海の恵みなどの楽しみをメインに考えるのがよいのかもしれませんね。
さて、帰路につき、出石へ向かいます。出石へ至る丸山川沿いの道路には、海産物の土産物屋がひしめき合っています。いくつか寄りましたが、私はここ津山商店さんで買い物をしました。店員さんの対応がすごくよかったからです。ちょっと考えているとすっと寄って解説をしてくれて、一通りの説明をされたらさっと立ち去ります。そのあとは、こちらからヘルプを出さぬ限り放っておいてくれます。客としても心地よいし (べたべた付きまとわれて、あれはどうだ、これはどうだとやられるのが私はニガテ)、店側としても客を絞らずいろいろな可能性を探れる (種を蒔ける)わけで、双方にとってよい接客スタイルのように思えました。
私が購入したのは、いくつかの干物と写真中のドロ海老です。
ドロ海老は正式名称をトゲクロザコエビといい、地元の方々に人気、かつ傷みやすくすぐに変色してしまうため、産地で消費されてしまうことがほとんどだそうです。
半分を刺身、半分を焼いて食べましたが、どちらの調理 (?)でも地の旬を満喫できました。
私は金沢に住んでいたころ地のガス海老が好物でしたが、このドロ海老とよく味が似ています。調べてみると、ドロ海老は北陸地方ではガス海老と呼ばれるとのこと。
おおお!、あのガス海老をこんなに安く賞味できたのか~、と、大満足でした!!
賞味したドロ海老の写真に加え、津山商店さんの名刺を添付します。ご興味のある方は、お電話なさってみてください。
蟹について、上に写真を掲載しましたが、蟹の王様「ズワイガニ」(丹後・山陰地方では松葉ガニ、北陸地方では越前ガニと呼ばれる)は解禁が11月6日で、10月のこの日は出品がありませんでした。
「エッ?、香住蟹は出品されてるじゃん??」とお思いかもしれませんが、香住蟹の正式名称は「紅ズワイガニ」で解禁は9月、上記の「ズワイガニ」とは種類の異なる蟹です。
さて、但馬の小京都とも別名される、出石の街に入りました。
出石のシンボルは、日本最初 (明治時代初期)の時計台 辰鼓楼ですね。旧藩医の蘭方医、池口忠恕が大病を患った際、多くの住民が病気快癒の願掛けをしたそうです (人望の厚い方だったのでしょう)。無事快癒した彼が街の方々に目見みえる恩返しをしたいと寄贈したのが、この時計台だったそうです。
出石といえば、出石蕎麦。
大行列をなす近又なる蕎麦屋がありましたが、並んでまでは食べたくないというのがホンネ、今回はこの時計台のふもとにある、そば処 本陣鶴屋に入りました。とても立派な造りの建物で、とてもおいしい出石蕎麦をいただきました (5皿では足りず、3皿を追加しました)。
武家屋敷を見学し (写真左)、ド派手なお地蔵様 (写真中)をパチリ。関東ではほとんど見られず、関西に特有な風習に地蔵盆があります。これは路傍やまちかどにご鎮座される、いわゆる辻地蔵を対象とした縁日で、7/24に執り行われることが多いようです。ある限られた地域では、地蔵盆の前に地蔵様を取り出し、写真のように鮮やかに彩色 (お化粧)を施す風習があるそうです。そういえば、滋賀県の京都寄りの地域にも、ド派手なお地蔵さまがたくさんいらっしゃったな~~。お地蔵さまが地域の風習に欠かせぬもので、いまも大切にされているという、ほほえましいことですね。
散策していると、何やら変わった色の蔵 (写真右)が・・・
おお、どうやら造り酒屋のようです。
暖簾をくぐってみましょう。「楽々鶴」と書いて「ササヅル」と読むようです。
店舗と作業場を分ける古い暖簾、長年使いこまれた道具たち、いい味を出していますね~。ラインアップも、豊富です。
この日購入したのは、
①きもと純米酒 (720ml)
②上撰原酒 (720ml)
の2種。
ドロ海老や干物と共に楽しみました!いい酒、いい肴でした!!
楽々鶴でいただいたパンフレットを、こちらに示します。
今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!
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