「夏油」温泉は、「げとう」と読みます。
アイヌはかつては北海道のみならず東北地方北部でも生活を営んでいたようですが、この「げとう」はアイヌ語の「グット・オ (崖のあるところ)」に由来しているそうです。
その名の通り、崖沿いに岩をくりぬいて掘られた露天風呂が、この夏油温泉のシンボルです。露天風呂は一つではなく、各所に点在しています。夏油温泉 元湯夏油のホームページから、全体図を引用します。
夏油温泉の湯として特徴的なことは、温泉が湯船の底や側面からこんこんと湧き出しているという点です。加温も加水も、もちろん塩素消毒や循環させることもなく、湧き出した温泉をそのままの状態で愉しめるという、かなり珍しいタイプの温泉となります。
ただし、特に名物の大湯は、かなり熱めなので注意が必要です!
そして夏油温泉の温泉場としての特徴は、往時の湯治場としての雰囲気を色濃く残しているということです。全体図をご覧ください。9つもの館、つまり湯治における宿泊場所があることがわかります。
ただし、かつての湯治ブームは今や昔、現在機能しているのは本館、別館、夏油館、駒形館、獄館の3つくらいでしょう。しかも、純粋な自炊タイプは夏油館のみです。ほかは寂れ、朽ちかけてしまっている館もあります。
私が宿泊したのは、もちろん!自炊部の夏油館です。当たり前ですが、部屋は最大級にシンプルです。
おやおや、疝気の湯にはこんなオブジェが(笑)
(疝気: せんき。腰や下腹部の内臓が痛む病だそうです。)
昔話では、湯治に行っていたり寺社にお参りに行っていた娘が子供を授かりました、めでたしめでたし、というストーリーが頻発します。
日本が一夫一婦制になったの、はわずか100年ちょっと前のこと。この制度は社会秩序を守るという点では理に適う部分はありますが、人間の生物としての本能には真っ向から反するもので、この制度になる前の日本はそれはそれはのびやかというかゆるりとした様子、「誰のタネだかわからねぇが、子を授かったのはめでてぇことだ」、なんて、皆で大切に育てたようです。
そう、ここ大沢温泉にも、それに関する祭がありますね(笑)。
ここ夏油温泉は、消えゆく日本の湯治文化を味わえる数少ない温泉場です。今のうちに、是非お立ち寄りください。
超シンプルな自炊泊だけでなく、綺麗な部屋で食事付のプランもあるようです。
そう、この日の昼は、ここで絶品のジンギスカンを食べました!北上に来た時の私の定番です。
ご興味のおありの方は、是非。
今回は、ここまで。
次の機会にお会いしましょう!
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