クルマの場合、最近は両電極に貴金属が奢られ走行10万kmもの長寿命を誇るスパークプラグが一般化しており、スパークプラグが消耗品という認識が薄れている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、バイク用のプラグではせいぜいが片電極が貴金属化されているにとどまり、この場合は通常のプラグと同等の寿命に過ぎません。
私の愛機、BMW R1250GSに採用されているプラグはNGK社製のLMAR8AI-10です。
ディーラーによれば20,000km毎の交換でよいとのことですが、NGK社のホームページを見ればこのプラグの寿命は、普通自動車、軽自動車、二輪車に使用した場合、それぞれ20,000km、10,000km、5,000kmと明記されています。
寿命を迎えたプラグを使用し続けるとイグニションコイルに負荷がかかり、コイルの寿命が著しく短くなります。
以前私はクルマのプラグ交換を怠り、コイルをダメにしてしまったことがあります。
プラグよりもコイルの方がよほど高額ですので、相応のタイミングでプラグを交換するに越したことはありません。
とはいえ、小排気量バイクと比べR1250GSの常用回転域はずっと低いですので、軽自動車と同じタイミング、つまり走行10,000㎞毎の交換でよかろうと私は判断しました。
まず、プラグの入手が必要ですが、このプラグ、日本製なのに日本ではあまり流通していないようです。。。
ですので、ebay等で輸入するか、某オークションで購入するしか方法はなさそうです。
レンチは、14㎜のものが必要です。このバイクの場合は薄肉のレンチでなくても問題ありませんでしたが、薄肉でなければ入らないバイクもありますので(息子の愛機、BMW G310Rは薄肉でなければ入りませんでした・・・)、新たに購入するならば薄肉タイプのものを入手しておいた方がよいでしょう。KTC製品であれば間違いがありません。
では、交換していきましょう!
まず、エンジンガードを外しましょう(ずらす程度でも大丈夫です)。
片側3か所のヘキサロビュラを外せば、取り外せます。場所柄、ヘキサロビュラは結構固く閉っているので気合が必要です。
そしてプラグ部分を覆うカバーを外すと、イグニッションコイルがみえます。コイルに刺さったコネクタのグレーのパーツをスライドさせるとロックが解除され、コネクタを抜くことができます。
ここからイグニッションコイルを抜くのですが、ドイツ車あるあるで、結構シッカリ刺さっています。
ドイツ車のコイルに慣れている私は力技(荷物用の紐)を活用して抜きましたが、効率悪し、でした。
次回のために、こちらの記事でも紹介したオイルのドレンキャップレンチとプラグプーラーを兼ねたこの工具を購入しておきました。
プラグの新旧を比較しましょう。
綺麗に焼けていましたが、貴金属の中心電極はともかく、アース電極は角が取れ相応のくたびれ方をしていました。
やはり、10,000km毎の交換がベストと思います。
水が浸入していたのか、妙に汚れていたイグニッションコイルを洗浄し、次回の脱着を容易にし、水の侵入を防ぐために、コイルのゴム部分にWako’sのラバーグリースを薄く塗布しておきました。
プラグ装着前に、ネジ部にかじり止めのスレッドコンパウンドを薄く塗布します。
それからプラグを締め込むわけですが、いきなりレンチで締めてはいけません。
万一斜めにプラグが刺さった状態でレンチで締め付けると、プラグホールの雌ネジがなめてしまい高額な出費につながります。
プラグは手で締め、プラグホールに着座してから、1/4回転ほどレンチで締めます。
コイルを装着しコネクタを挿しますが、その前にコネクタ部には接点復活剤をスプレーしておきましょう。こうしたひと手間が、愛機の好調を保つポイントになります。
反対側も同様に作業し、終了です。
さあ、試運転しましょう!
やはりプラグを変えると、エンジンの回転が目に見えて調子よくなります!
簡単なメンテナンスです。皆さんもぜひ!
コメント