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アドベンチャーバイク(BMW R1250GS)に装着してよかったもの⑥ -エクステンションガード-

アクセサリー

 クルマの往来がほとんどない公道を走っていた時、ふと、「ウィリーの練習でもすっぺ!」と、アタマに浮かんでしまいました。

 ムチャをした憶えはまるでないのですが、意に反してバイクが激しくウィリーし、なんとしたことか、電柱に向かって疾走を始めてしまいました

 ヤバい、と思ったときにはさっとバイクから飛び降り私は無傷でしたが、ふとバイクに目をやると、惨憺たる状態でした・・・

 フロントから思い切り電柱に突っ込んでおり、フロントがグシャリと潰れてしまっています。

 点灯はしているものの、嗚呼、高価なヘッドライトは側面が割れ、おそらく再生不能でしょう・・・

 左シリンダーからはオイルが漏れ、右ラジエターからはクーラントが滴っています・・・

 なかなかの、重症です。

 幸いなのは、フレームやサスペンション、フォークの損傷がなさそうにみえたことです。
 これらにダメージがあれば、「再生しよう」という気持ちは薄れてしまったことでしょう。

 こちらの写真をご覧ください。

 取り付けていた、強固なステンレス製のヘプコ&ベッカーのエクステンションガードがへし曲がり、その先、つまりフォークやサスペンション、フレームへのダメージを食い止めていたことがわかります。

 こうしたガード類は「最後の砦」であって、本来であればその機能を発揮させたくないところではありますが、いざというときにここまでバイクを守ってくれるとなれば、保険としては十分すぎる効果があると思います。

 通常の転倒の場合、地面に接するのはハンドルバーエンドとエンジンガードで、エクステンションで新たにガードした部分は接触しません。

 しかし、今回バイクを守ってくれたヘプコ&ベッカーのエクステンションガードをご覧になって、また新たに装着したツアラテックのそれをご覧になってお分かりの通り、いずれも傷だらけです。

先代の、ヘプコ&ベッカーのエクステンションガード
当代の、ツアラテックのエクステンションガード

 そう、林道を走っていれば転倒せずとも土手に突っ込んだりしてしまうことは多く、そうした際にボディーをシッカリと守ってくれているのです。

 もちろん自身の身の安全が最も大切なことなのですが、転倒しそうになったときや突っ込みそうになった時、バイクの心配を一切せずに安全なところに逃げられるという安心感は非常に大きいです。

 図らずも、私はヘプコ&ベッカー、そしてツアラテックという、バイクアフターパーツの2大メーカーのエクステンションガードを装着することになったわけですが、エクステンションガードとしてはどちらの製品に軍配が上がるのでしょうか?

 まず、ヘプコ&ベッカーの製品が非常によいということに異論はありません

 ガードという基本性能が高いことは今回の事故証明されましたし、脱着の手間は少なく、また左右のガードを渡すバーは鉄製のステーでできており、ここが先に潰れることで衝撃を吸収する構造になっています

鉄製のステーが曲がることで、衝撃を吸収してくれました。

 ツアラテックについて、ヘプコ&ベッカーでは鉄製の追加ステーで固定していたバーは、GS本体のカウルステーと直結で固定されます

エクステンションガードとバイク本体が直結です。ガードのかかった衝撃がそのままバイク本体に伝わらないか若干心配ですが、名だたるメーカーの設計ですので、そのあたりもちゃんと配慮されているのでしょう。

 この場合、ガードを通じてバイク本体に真っ先に衝撃を伝達してしまわないか、若干の不安はあります

 そして、装着する際にはかなりの本体パーツを外す必要がある点は、DIYユーザーには少し面倒な点かもしれません

 ツアラテック品ではガード性という基本性能を試す機会はまだ訪れていませんが(ずっと訪れないことを祈っています)、ドイツの名だたるアフターメーカーの名に恥じない性能を発揮してくれるものと信じてはいます

 既に述べたように、エクステンションガードの装着自体、私は強くオススメします

 では、どちらのメーカーのガードを(個人的に)オススメするか、となれば、ガード性能が実証済みで、脱着が比較的容易なヘプコ&ベッカーのものをオススメします

 ガードは一度装着すれば外すことなんてないんじゃない?と、お思いかもしれません

 いいえ、スパークプラグやイグニッションコイルを交換する際はガード類は必ず外しますので、脱着の容易さは比較的重要なファクターなのです。

 冒頭で、ムチャをしていないのに突っ込んでしまった!、と書きましたが、では今回の事故の原因は何でしょうか?

 グローブとグリップの相性だと思います

 私は安物を買い替えるよりも、高価でもしっかりした物を長く使いたいと考えるタイプです。

 そこで、バイク仲間に紹介してもらった、クシタニの革の逸品を愛用していたのですが、オフロードコースで練習しているときも、どうもグローブがグリップに吸着してしまい、いざというときにスロットルが戻らずコースアウトしそうになることがしばしばありました

 今回も、そうでした

 エンジンが急に吹け上がり、急いでスロットルを戻そうとしたのですがうまくいかず、そのまま突っ込んでしまったのでした

 私のGSのグリップ、もっといえばグリップに装着した保護フィルムとグローブの相性がよすぎたのかもしれません。

 クシタニのグローブ、品質も高く、すごくよくできた製品でしたが、今後はオフロード用の滑らかなグローブを利用しようと思います。

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